プロジェクト管理ツールを選ぶ際に、「どれを選べばいいのか?」と悩んだことはありませんか?忙しい現代、無駄な作業や複雑な操作に時間を割く余裕はないですよね。シンプルかつ効率的にチームのタスクを管理したい、そんな方にはBacklogが最適です。
私は、MicroOffice Project、エクセル、スプレッドシート、Asana、Notion、Trello、Miroによる手動カンバンなど数多くのプロジェクト管理するためのツールを試してきましたが、Backlogはその使いやすさと高い機能性で、特に日本の企業やチームに適しています。この記事では、Backlogの基本機能と、その魅力を初心者にもわかりやすく解説します。
この記事を読めば、Backlogを使って効率的にプロジェクトを進行させる方法がわかり、無理なくタスク管理を始めるための具体的なステップが見つかります。忙しいあなたのチームにこそ、シンプルで効果的なプロジェクト管理が求められます。最後まで読んで、Backlogの導入を検討してみてください。
Backlogとは - 基本機能とその魅力
Backlogの概要と目的
Backlogは、タスク管理やプロジェクト管理をシンプルかつ効果的に行うためのクラウドベースのツールです。シンプルで直感的なUIを持ち、プロジェクトの規模や業種を問わず、幅広く利用できます。特に、日本の企業文化にフィットするデザインと機能が魅力です。
Backlogを使ったプロジェクト管理のメリット
Backlogを利用することで、タスクやプロジェクトの進捗状況をリアルタイムで把握できるようになります。これにより、次のようなメリットがあります:
- 透明性の向上: チーム全員が進捗状況を共有し、情報の行き違いを防げます。
- 視覚的な管理: ガントチャートやカンバンボードで、プロジェクトの全体像を一目で把握できます。
- シンプルな操作性: 初心者でも直感的に操作できるので、ツールの導入に手間取ることがありません。
Backlogと他のプロジェクト管理ツールとの比較
Backlogは、TrelloやAsanaといった他のプロジェクト管理ツールと比較して、日本の企業文化に適応したツールです。例えば、詳細なタスク設定や、豊富なカスタマイズ機能を提供しており、特に日本の企業での導入実績が多いことが特徴です。
機能 | Backlog | Asana | Trello |
---|---|---|---|
使いやすいUI | ◎ | ○ | ○ |
ユーザー追加制限なし | ◎(スタンダードプラン以上) | △(有料プランのみ) | △(有料プランのみ) |
プロジェクト追加制限なし | ◎(スタンダードプラン以上) | ○(有料プランのみ) | △(有料プランのみ) |
カンバンボード | ○ | ○ | ◎ |
ガントチャート | ○ | ○(Premiumプラン以上) | △(Power-Up機能で対応) |
カスタム属性 | ◎ | ○ | △ |
API利用 | ◎ | ○ | ○ |
情報の一元管理 | ◎ | ○ | ○ |
コミュニケーション機能 | ◎ | ○ | △ |
Backlogの強み
- 日本企業向けの設計: Backlogは日本の企業文化に合わせて設計されており、日本語サポートが充実しています。
- 使いやすいUI: 直感的な操作が可能で、ITに詳しくないユーザーでも簡単に使いこなせます。
- 柔軟な料金体系: ユーザー数に関係なく一定料金で利用できるプランがあり、大規模チームでのコスト削減が可能です。
- 豊富な機能: ガントチャート、Wikiなど、プロジェクト管理に必要な機能が揃っています。
- セキュリティ: 日本国内にデータセンターがあり、高いセキュリティ基準を満たしています。
Backlogで課題を効率的に管理する方法
課題の作成と管理方法
Backlogで課題を作成する手順はシンプルです。
- タスクの作成: 必須のタスク名のみ登録するだけで簡単に課題が作成できます。(担当者や期限日などは後から設定できます)
- 管理の容易さ: 作成されたタスクは、ステータスを「未着手」「処理中」「完了」といったステータスで管理可能。進捗状況が一目でわかります。
- 通知機能: タスクの進捗や更新があれば、担当者に自動で通知が届くため、フォローアップがスムーズに行えます。
タスクの優先順位付けと進捗状況の把握
タスクの優先順位をつけることは、プロジェクトの成功に不可欠です。Backlogでは、タスクに「高」「中」「低」といった優先度を設定でき、重要なタスクに集中できます。また、進捗状況をリアルタイムで確認できるため、プロジェクトの進行がスムーズです。
- 優先度の設定: タスクの重要性に応じて優先度を決定
- 進捗状況の更新: ステータスをリアルタイムで更新
- タスクの再割り当て: 必要に応じて、タスクの担当者を変更してリソースを最適化
本音を言うと、大雑把すぎてこれで優先順位は決められない。
以下の動画のようにカンバンのようなボードでチケットの入れ替えるか、プレミアムプラン以上で数値で表すカスタム属性を追加して関係者で優先順位を合意するのが現実的です。
課題管理でチーム全体の作業効率を向上
Backlogを使えば、チーム全体の作業効率が大幅に向上します。特に、以下の点が大きな利点です:
- 担当者の明確化: 誰がどのタスクを担当しているかが一目でわかるため、責任の所在が明確になります。
- コミュニケーションの効率化: コメント機能を使って、タスクに関する質問やフィードバックを迅速に行えます。
- プロジェクトの進行がスムーズ: 無駄なミーティングを減らし、実際の作業に集中できる時間が増えます。
Backlogのボード機能 - カンバンで作業を見える化
カンバンボードの活用法
Backlogのカンバンボードは、タスクを視覚的に管理するのに非常に有効です。タスクをカード形式で表示し、ドラッグ&ドロップでステータスを変更するだけで進捗を管理できます。これにより、チーム全員が現在の状況を一目で把握でき、作業の流れがスムーズになります。
視覚的なタスク管理で業務効率化
カンバンボードを使えば、タスクの進捗状況が一目でわかります。これにより、次のような効果が得られます:
- タスクの見える化: 全体の進捗が視覚的に把握できるため、問題が発生した場合にすぐに対応できます。
- リソースの最適化: タスクのステータスに応じてリソースを柔軟に割り当て直せます。
- 業務の一元管理: 全タスクを一箇所で管理できるため、作業の抜け漏れが防げます。
Backlogのガントチャートで進行を可視化
ガントチャートの作成と操作
ガントチャートは、プロジェクトのスケジュール管理において非常に効果的なツールです。Backlogでは、タスクの開始日、終了日を入力することでそのタスクがガントチャートに表示されます。
スケジュール管理の効率的な方法
ガントチャートを使ったスケジュール管理により、プロジェクトの進行状況をリアルタイムで確認できます。特に以下の点が重要です:
- 進捗のリアルタイム確認: ガントチャート上で進捗状況を視覚的に随時更新でき、スケジュールの見直しが柔軟に行えます。
- プロジェクト全体の把握: ガントチャートを使えば、プロジェクトの全体像を俯瞰しながら細部を管理できます。
プロジェクトの全体像を一目で把握
ガントチャートを活用することで、プロジェクト全体の進行状況を一目で把握できます。これにより、次のようなメリットがあります:
- プロジェクトの透明性向上: 全体の進行状況が視覚化され、関係者全員が同じ情報を共有できます。
- 意思決定の迅速化: ガントチャートを見ながら迅速な意思決定が可能になります。
- スケジュールの遅延防止: 進捗が遅れているタスクを早期に発見し、対策を講じることができます。
ガントチャートの基本と効果的な使い方: 定性・定量評価を用いたプロジェクト管理
Wikiとファイル共有機能で情報を一元管理
Wikiページの作成と活用
BacklogのWiki機能を使えば、プロジェクトに関連する情報を一元管理できます。Wikiページの作成は以下の手順で行えます:
- Wikiページのタイトルを設定
- コンテンツを記入し、フォーマットを整える
- 保存して、チーム全員と共有
Wikiページは誰が更新したか、差分確認ができる
Wikiの各ページで誰が更新したか履歴が分かります。
履歴画面では、1つ前のバージョンとの差分しか確認できません。ちょっとした修正漏れや改行削除など修正でバージョンが上がることはよくあります。直前ではなく、特定のバージョンとの差分を確認したい場合、URLをカスマイズすることで任意の更新バージョンを比較してその差分を確認できます。
以下の履歴画面では、履歴バージョン2と3を比較しています。
このときのURLは、
https://yourdomain.backlog.com/wiki/TP/Test_Wiki/diff/2...3
バージョン比較している箇所は、
diff/2...3
勘の良い人はもう分かったと思いますが、このバージョンを表す数値を比較したいバージョンに置き換えれば、期待する履歴の差分が確認できます。以下では、バージョン1と3を比較しています。
Backlogではなく、Google ドキュメントやWordなど他のツールにプロジェクトのルールなど記載する場合は、そもそもWiki機能は利用しなくても問題ありません。情報の一元管理をドキュメントに対しても行うのであれば、使える機能です。
ただし、このWikiは基本的にはマークダウン記法で使えるテキストベースのドキュメント管理機能です。表形式やちょっとリッチな表現はそのマークダウン記法に沿って書く必要があるため、表形式の利用が多い場合は、ちょっと使いづらいかも知れません。
そんな不満を解消する要望が多かったのか、Wikiとは別でドキュメント機能が実装されています。
同時編集やさきほどの表形式もカンタンに追加できるので、将来的にはこのドキュメント機能で置き換わるかも。
引用: PRTIMES『Backlog、同時編集ができる新機能「ドキュメント機能」β版を発表!プロジェクトに紐づき、権限管理も容易な文書管理を実現』
ファイル共有でチームの知識を集約
プロジェクトに関連する資料やファイルもファイル機能によって登録、共有できます。すべてBacklogで完結したい場合はこちらの機能をつかってもよいですが、個人的にほぼ使ったことがないので、他のファイル共有サービスが使い慣れているのであればそちらを利用してもよいですね。
Backlogのツール連携機能で業務を効率化
外部ツールとのスムーズな連携
Backlogは、SlackやGoogle Driveなどの外部ツールとスムーズに連携できます。この連携機能を使うことで、次のような業務効率化が図れます:
- 情報の一元化: Slackなどのチャットツールと連携し、すべてのやり取りを一箇所に集約。
- ファイルの簡単共有: Google Driveと連携し、ドキュメントの共有がシームレスに。
導入事例の記事まとめでも書いてますが、メールによるやり取りコストの削減にやり取りを一箇所にするのは非常に効果あります。Slackの例だと、特定のチャンネルと連携することで、毎回Slackで通知したいチャンネルを探して投稿する必要なくなります。
ただ、Google Driveとのファイル連携は毎回連携したいファイルを探すから、共有はシームレスになるけど、連携するためにファイルを探すコストはあまり変わらないですね。推測で言うのも説得力ないので、全く使ったことないファイル連携機能を使ってみました。
結果、ファイル連携は無理に使わなくても良いです。
やはり想定通りファイルを探す作業は減らないからです。
使うとしてもBacklogのファイル共有機能ではなくて、他のファイル連携サービスが良いです。他のファイル連携サービスはファイルリンクを押すとそのファイル内容が確認できますが、Backlogのファイル共有機能はファイルリンク押すと一度そのファイルページに飛んでからブラウザで開くか、ダウンロードして見るか選択する必要があります。しかもブラウザで開く場合は毎回ベーシック認証を求められるので、UXは良くない。
Google Driveをファイル連携する場合
課題に紐づけるファイル連携とコメントでファイル連携するパターンを見てましょう。
課題にファイルを紐づける
課題ページのからファイルをリンクするため、Googleドライブを選択します。
アクセス権の付与を求められるの続行します。
Backlog上でGoogle ドライブからファイルを検索を行うので、任意のファイルを選択します。
課題ページにリンクファイルが追加されます。
うーん、どうでしょう。件名概要にリンク貼ってしまったほうが速いんですよね。。
コメント欄にファイルを紐づける
コメント欄からGoogle ドライブを選択して見ます。
コメントした結果、Google ドライブへのリンクと分かるような表現で表示されます。このリンクをタップすると、ファイルが表示されます。
うーん、Backlogを起点としたシームレスなファイル共有ですが、メンタルモデル的には、この共有しようと思った時点でGoogle ドライブと、どこにファイルがあるかGoogle ドライブ上で検索してるはずなんですよね。
そうなると、ファイル共有機能は使っても使わなくても良いという感想です。
コミュニケーションツールに関しては、例えば、Slackに関して言うと、特定のチャンネルをすでに設定しているため、どこに送るか、わざわざ、先回りしてSlackのチャンネルを確認しに行く必要ないので、コミュニケーションコストは確実に減ります。
Backlogの料金プランと導入の注意点
基本プランと有料プランの比較
Backlogには、無料プランと有料プランがあります。各プランの特徴は次の通りです:
- 無料プラン: 小規模プロジェクトや個人利用に最適。機能制限がありますが、基本的なプロジェクト管理は可能です。
- スタンダードプラン: 中小規模のプロジェクト向け。高度な機能を利用でき、チームの効率化に役立ちます。
- プレミアムプラン: 大規模なプロジェクトや企業向け。すべての機能が利用でき、大規模チームでも効率的に管理可能。
チームに合ったプランの選び方
プラン選びの際には、チームの規模やプロジェクトの複雑さを考慮することが重要です。例えば、以下のポイントを考慮してプランを選びます:
- チームの人数: 人数が多い場合は、有料プランが望ましい
- プロジェクトの規模: 大規模なプロジェクトは、プレミアムプランが最適
- 使用する機能: 必要な機能に応じて、プランを選択
他社との比較
プラン | Backlog | Asana | Trello |
---|---|---|---|
無料プラン | なし(ただし、すべての有料プランに30日無料お試しあり) | あり(10人まで) | あり(10枚のボードまで) |
スタータープラン | 月額2,970円(30人まで) | 月額1,475円/1ユーザー (最大500人まで) | - |
スタンダード | 17,600円(ユーザー無制限) | - | 月額900円/1ユーザー |
プレミアム | 29,700円~(ユーザー無制限) | 月額3,300円/1ユーザー (最大500人まで) | 月額1,880円/1ユーザー |
仮に、特定の本部が、10人、30人、100人ツールを使うとした場合、プレミアムプランに相当する各サービスの月当たりの費用を算出すると、
サービス | 料金 | 月額 (10人想定) | 月額 (30人想定) | 月額 (100人想定) |
---|---|---|---|---|
Backlog | 29,700円 | 29,700円 | 29,700円 | 29,700円 |
Asana | 3,300円/月/1ユーザー | 16,500円 | 99,000円 | 330,000円 |
Trello | 1,880円/月/1ユーザー | 18,800円 | 56,400円 | 188,000円 |
ほとんどが企業向けになりますが、Backlogが圧倒的にコスパ良いです。
導入前に知っておきたいポイント
Backlogの導入前に確認しておくべき点は以下の通りです:
サポート体制
無料説明会や導入支援プラグラムを提供しています。デモ動画などもあるので安心して問合せてみてください。
オンボーディングや機能説明
新しい参画者や入社時のオリエンテーションに使えるオンボーディング資料や各機能の使い方資料が充実しています。
データ移行の方法
他社製品からのデータ移行方法が提供されています。移行が難しい、もしくは利用ができない場合、Backlogを提供しているnulab社の公式パートナーに依頼することもできます。
Backlogでのプロジェクト管理を成功させるコツ
チームメンバーの役割分担と管理
チームメンバーの役割分担を明確にし、それをBacklogで管理することで、プロジェクト全体が円滑に進行します。具体的な管理方法は次の通りです:
- 役割の明確化: 各メンバーの役割をタスクに明確に記載し、責任の所在を明確に
- 進捗確認: 定期的な進捗確認を行い、必要に応じてタスクを調整
- タスクの再割り当て: 必要に応じて、タスクを再割り当てし、リソースを最適化
タスク管理のベストプラクティス
Backlogを使ったタスク管理のベストプラクティスを紹介します。例えば、次のような方法で管理します:
- タスクの細分化: 大きなタスクを小さく分割し、進捗を管理しやすくする(1タスク2−3営業日がおすすめ)
- 優先順位の設定: 重要なタスクから進めることで、効率的な進行を実現
- 定期的なレビュー: 進捗を定期的に確認し、必要に応じて計画を見直す
Backlog活用による生産性向上戦略
Backlogを最大限に活用することで、チームの生産性を大幅に向上させることができます。具体的には、以下の方法があります:
- 自動化機能の活用: タスクの自動化や通知機能を活用し、手作業を減らす
- ボード機能のフル活用: カンバンボードやガントチャートを使い、視覚的にタスクを管理
- リアルタイムでの進捗共有: チーム全員が常に最新の進捗状況を共有できるようにする
Backlogを活用した効率的なコミュニケーション
プロジェクト全体の状況を共有
プロジェクト全体の状況をリアルタイムで共有することで、チーム全員が同じ情報を基に行動できます。特に以下のポイントが重要です:
- 進捗報告の一元化: 定期的に進捗報告をBacklogに集約し、全員が最新の状況を把握
- ダッシュボードの活用: 一目で全体状況が分かるダッシュボードを活用し、必要な情報を素早く取得
- リアルタイム更新: 更新情報をリアルタイムで共有し、迅速な対応が可能
会議やディスカッションの効率化
Backlogを活用して会議やディスカッションを効率化する方法を紹介します。例えば、次のような活用方法があります。
- 議題の事前共有: 会議前に議題をBacklogのドキュメント機能のページにまとめ、全員が事前に確認
- 議事録のリアルタイム共有: 会議中に議事録を作成し、同時編集により即座にチーム全員と共有
- タスクの即時作成: 会議中に発生したタスクをその場でBacklogに登録し、忘れずに処理
画像: Backlogを利用した会議の議題設定や議事録の共有画面をスクリーンショットで紹介し、どのようにして効率的な会議を実現するかを示します。